裁判所の終局決定に対し、即時抗告することが認められています(実施法101条)。
裁判所は当事者の同意を得て、職権で事件を家事調停に付することができると定めており、調停終了まで裁判を中止できるとしています。調停では離婚、親権、面会交流など具体的に話し合うことが可能です。
中央当局は連れ去った親に連絡をとり、任意の返還や子との面会交流について当事者間で協議を行うよう促すとされています。当事者が任意の解決に応じる場合には、弁護士会の仲裁センターや裁判外の紛争解決機関を紹介し、友好的解決を図るものとされています。
親権の判断は子の常居所地でなされるべきと考えられることから、返還裁判の判断対象にはなりません。返還裁判では、返還拒否事由の存否だけが判断の対象になり、監護権や親権についての判断はなされません。
返還命令は、子の常居所地国への返還であり、LBPへの引渡しではありません。 子の返還命令が申立てられた場合には、TPが子と一緒に常居所地国へ戻ることが多いと言われています。
子の異議は返還拒否事由の1つです(実施法28条1項5号)。 しかし、実施法には「子の年齢及び発達の程度に照らして子の意見を考慮することが適当である場合において」との前提があります。 この場合の、子の年齢及び発達の程度については、常居所地国への返還であることを理解し、意思表示できる年齢を目安とするとの考え方があります。